いつもアナタと見ていたものも、
アナタと過ごした宵夏の日々も、
アナタと過ごした永遠に続くと信じていた日常も。
沢山の"今"が"思い出"に変わって、
変わりゆく町で変わらない日常を積み重ねた。
この町で過ごす日々が終わりを告げ、
新しい町での日々が私を待っている。
明日、私はこの町から旅立つ。
この町でアナタと見つけた、
"全ての世界の理由"を携えて。
明日、この町は私の"故郷"になる。
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たかが8年。
されど8年。
想定していた年数の倍の時間をこの町で過ごした。
端的に表すのなら、
「色んな事があった8年」であった。
「色んな事」を具体的に書いたら書ききれなくなるので、
割愛させて頂くが、とにかく色んな事があった。
そんなこの町で私はアナタに出会った。
気が付けば出会い、
気か付けば仲良くなった。
毎日、顔を合わせていた訳ではないし、
ずっと同じ時間を過ごしていた訳ではない。
それでも私はアナタの笑顔に、
アナタの優しさに、
そして、アナタと過ごす時間に救われていたし、
アナタと過ごす時間が何よりの宝物になっていった。
しかし、永遠なんてものは存在しない。
アナタはこの町から旅立った。
アナタが未来を夢見た場所へと。
そして、私もこの町から旅立つ事が決まった。
私が未来を夢見る場所へと。
この”ノスタルジア”を考えた時に真っ先に頭に浮かんだのは、
アナタの事であった。
この作品がアナタに届くのか分からない。
この文章をアナタが読んでくれるのか分からない。
それでも私はこの作品を生み出す事を決めた。
今もどこかで活躍しているアナタに向けて、
これまでの感謝とこれからもよろしくという想いを込めて、
この作品を生み出し、世に送り出した。
自身を取り巻く環境や、
過ごした時間が変わったとしても、
今でも私はここで写真を撮り続けて、
タイトルやポエムを考え続けて、
ゆるゆると作品を作り続けていくから。
これぐらいの事なら自分にも出来るからさ。
故郷になったこの町で積み重ねた思い出を、
またいつかアナタと共有したり、
そんな時間を更新出来る日が来る事を信じて。
この作品を私のポラリスにして。
アナタのポラリスになれたらいいな。
では。